糸桜を詠んだ句は少ないようで、この2つが有名みたいですね。
まずは松尾芭蕉、
【半日の雨より長しいとざくら】(はんにちのあめよりながしいとざくら)
意訳:『見てごらん、この糸桜。半日続いた雨よりも長いなぁ』
糸桜を詠んだ古句。: 古典・詩歌鑑賞(ときどき京都のことも)
次は与謝蕪村、
【ゆきくれて雨もる宿や糸ざくら】(ゆきくれてあめもるやどやいとざくら)
意訳:行き暮れて、あわてて一夜の宿を求めたら雨漏りのする宿だった。『まぁ、庭の糸桜がきれいだから許すとするか』
糸桜を詠んだ古句。: 古典・詩歌鑑賞(ときどき京都のことも)
糸桜(しだれ桜)はソメイヨシノよりも一週間ほど早く満開を迎えます。
桜(ソメイヨシノ)の開花宣言直後の土曜日(3月28日)に、京都御苑・近衛邸跡地の糸桜を観に行ってきました。
京都御苑の北西に位置するこの邸跡地には10本ほどの糸桜があります。本数は少ないのですが、広場の真ん中に堂々と枝を広げる桜や、小さな池の上に枝を伸ばす桜、細い通路に覆い被さるように枝を伸ばし桜のトンネルを演出してくれる桜と、バラエティに富んだ桜の姿を楽しむことが出来ます。
下で見上げるとそれは見事な枝振りで空を覆ってくれていました。